水曜日、オランダ全土で教師のスト
水曜日、オランダ全土の小中学校の教師がストに参加するため、休校となる学校が多い。初等・中等教育の管理職がメンバーとなっている組織AVSによれば、オランダ全土の80%の学校がストに参加するという。教師たちは何を要求し、どのようなストを行うのだろうか。
集会は、レーウワールデン、アルメール、アムステルダム、アイントホーフェン、フースそしてハーグで行われる。ロッテルダムでは午前中に教師が行進を行う予定。国会では教育予算について本日水曜日と明日木曜日に討議が行われるが、一般席には多くの教師が参加すると予想されている。
先週金曜日に教師の労組と教育大臣との間で合意があり、ストは中止となったはずなのだが、再度ストが計画されたという。教育大臣が示した4億6000万ユーロの追加予算では教師不足を解決するには十分ではないと、労組は再度の交渉を要求している。
教育労組によれば、上記は一回の追加予算だが、実際には毎年4億2350万ユーロの追加予算が必要だという。そのほとんどが小学校で使われる。この追加予算で小学校教諭の労働が軽減され給与も増額可能だという。給与のアップにより、初等教育教師と中等教育の教師の給与差も縮小する。また中等教育に携わる教師たちの仕事量もかなり多い。この軽減にも追加予算は求められている。また教育の質を上げるためにも教師たちは予算を要求している。
オランダの教師不足は深刻で、授業時間を削ったり、子供の両親が教壇に立つなどという方法で対処療法がとられているが、根本的な改革が必要だ。政府の試算によれば、2022年にはフルタイムで働く教師は4100人不足、2027年には11,000人も不足となる。
OECDの統計によれば、2017年にフルタイムで働く小学校教師の税引前給与は年間47,870ユーロ、中高等学校の教師は同60,297ユーロだった。しかし、ほとんどの教師はパートタイムで働いているために、この金額を受け取っている人は少ない。