学力が低い学校の教師8%昇給で教師不足解消めざす
オランダでは教師不足が大きな問題となっているが、学力が低い生徒が集まる学校での教師不足は特に深刻だ。移民や貧困家庭が多い地区に学力が低い子供が多い。これを解消するため、オランダ教育省はこれらの学校で働く教師や職員に2年間8%の昇給をすると発表した。
小学校教諭で月額350ユーロ、中高等学校では430ユーロの昇給が示されているが、生徒の数などでこの金額は変動する。オランダにある学校の15%にあたる1300校(小学校、中高等学校)がこの「学力遅れ」校に指定されている。
「これらの学校で教師を務めたいという人が少ない。実際には学力が遅れている学校ほど、生徒の将来を考え、質の高い教師が必要だ。そのために今回の昇給を決定した。」とスロブ教育省大臣。
ただ、教師の昇給だけでこの低学力問題が解決するわけでないことは確か。言語が不自由な親や子供の教育に無関心な親の家庭で育つ子供たちをどのように指導するかが課題となる。