オランダの17歳約20万人に兵役義務通知が
オランダではすでに徴兵制度は廃止されたと思っている人が多いが、今年 は17歳になる約20万人の若者(男女)にいわゆる兵役義務通知が届けられる。通知にはオランダ軍の兵役義務に登録されたと記されている。兵役義務は実際には17歳から45歳のすべてのオランダ人に適用されている。
兵役義務の手紙を受け取っても実は何もしなくてもいいという。1997年5月1日に、徴兵制度は廃止されている。つまり兵役義務者が実際に軍で訓練を受ける必要はない。しかし政府は有事にはこれがいつでも復活できるよう準備している。たとえば戦争の脅威を受けた場合などだ。この場合にはまず適性検査が行われ合格した場合には兵役に駆り出される。これは王室も例外ではなく2女のアリアンヌ王女も今年兵役令状を受け取っている。また35歳以下で新規にオランダ市民権を得た人も同様だ。2019年からは女性も徴兵義務を負うことになった。
17歳になると受け取るという手紙には、高校を卒業し大学などに行く前に有償で国防省で1年間勤めてみないかという誘いが載っている。いわゆるギャップ・イヤーにこの兵役を選ぶ若者もいる。国防省では現在約5000人の人員が必要だとし、兵役に積極的である。なぜ今年からこの手紙が送られることになったのかは不明。ロシアとの戦争の脅威が高まっているからだと見る人もいる。