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KLM航空、日本行き直行便増便
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KLMオランダ航空は日曜日から中国各地及び日本などのアジアの都市への便を増やす。夏にはアジア向けフライト数は2022年の倍となる。中国の北京と上海行きはスキポールから毎日直行便が飛ぶ。東京への直行便も増便。また香港への直行便も週に3本となる。中国便は中国側のコロナ対策により限定されていたが、日曜日からはコロナ前と同様に増便する。

KLMの日本便は現在韓国インチョン経由で東京と大阪行きがそれぞれ週3便と2便飛んでいる。そして東京向けの直行便が週に2便だ。これが9月から東京向け直行便が週に5本となる。

コロナによる乗客の大幅な減少があったが、旅行制限が解除された今KLMの利用客は増え続けている。しかし昨年のスキポール空港での人員不足により混乱に陥って経営の立ち直りは遅々として進まなかった。今年も混乱が予想されるが、空港は5月休みの午前中のフライトを5%減らすと発表している。


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KLM、7月に1日7000席分を削減に
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KLMオランダ航空は、スキポール空港出発便を7月から1日7,000人分削減しなければならない。空港の混雑は続いているため、すべての航空会社のフライト合計で1日13,500人の出発便利用者を減らすと空港が発表。このうち半分はKLMの乗客となる。オランダ民放局RTLが空港関係者から入手した情報である。

スキポール発の各飛行機が満席であると仮定すると、1日13,500席分は空港でさばききれないという。セキュリティを通過する乗客をスムーズに誘導するために、最低でも13,500人の乗客を減らさなければならない。

KLMオランダ航空は、スキポール空港利用会社の約半数を占めていいるため、乗客削減もこの約半数になる。航空会社は各自で乗客制限の方法を決めることができる。例えば、チケット販売を停止したり、すでに販売したチケットをキャンセルするなどが予想される。
他の航空会社がどの程度乗客を削減するかは不明。

4月末から始まった空港混雑はいまだに解消されていない。空港の外までチェックイン待ちの人が行列する日もある。今回の利用者削減対策により大混雑は緩和される見込みだ。混雑の原因は空港全体での人員不足。とくにセキュリティの人員が不足している。

政府のコロナ助成金を受けたKLM、条件に従わず
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コロナ危機で政府の助成金34億ユーロ(約4500億円)を受けていたオランダKLM航空が、政府が課した条件を遵守していないことが判明した。条件は15%の構造的コストを削減することだった。KLMは2024年までに4億ユーロのコスト削減を行わねばならない。しかし、これまでになんの措置も取られていないだけでなく、ここ数ヶ月は逆にコストが増大していると政府の報告書。2週間前には5%の給与値上げが実施されている。

さらに1月に発表された政府の監督機関の報告書によれば、国外に住むパイロットとCAが脱税をしていることが判明している。KLMによれば、「社内の居住と仕事場に関する規則に従っている。」という。
オランダ政府は、コロナ危機の最初の数か月間、34億ユーロの銀行保証でKLMを支援している。そのうち、10億ユーロ弱が使用された。KLMは先週、パートナーのエールフランス航空との間で19億株の新株をリリースすると発表している。これにより、22億6000万ユーロが得られるはず。

KLMソウル便復活、日本行きはまだ未定
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ウクライナ戦争でロシア上空の飛行を停止しているKLMは、オランダ・韓国便を復活すると発表した。3月5日からカザフスタン上空を飛行するという。この便は中国の上海または杭州経由で韓国ソウルに向かう。日本便についてはKLMはまだ明らかにしていない。

カザフスタン経由韓国行は通常よりも1時間半長く飛行する。ソウルからアムステルダムへの瓶は2時間25分長くかかるという。

ロシアのウクライナ攻撃を受け、ほとんどの航空会社がロシア上空の飛行を中止しているが、KLMは最初に中止を決めた航空会社である。2014年に起きたアムステルダム発クアラルンプール行きのマレーシア航空MH17がウクライナ上空でロシア軍により攻撃され墜落した事件が、この早急な中止の背景にある。この事件で乗客298名が死亡している。

ロシアによるウクライナ攻撃が開始された直後、KLMはウクライナ上空の飛行を中止、その後もロシア上空の飛行を中止した。その数日後、西側の経済制裁の報復としてロシアは上空の飛行を禁止している。

エールフランス・KLM、71億ユーロの損失 「航空業界始まって以来最大の危機」
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エールフランス・KLM(エールフランスとKLMの持株会社)は2020年度の損失が71億ユーロにのぼった。コロナ禍による旅行制限による旅客の激減がその背景にある。同社の売上は59%落ちて111億ユーロとなった。KLMの親会社であるエールフランス・KLMの旅客数は67%の減少。同社のトップであるベン・スミス氏は「航空業界始まって以来最悪の危機」だと述べている。
同社はコスト削減のため8700人の人員整理を行っている。さらに、フランスとオランダの政府が104億ユーロの支援をしており、このうち34億ユーロがオランダ政府から出ている。

現在フランスとオランダ政府はエールフランス・KLMのさらなる支援策を練っているが、オランダはおそらく10億ユーロの追加融資を行う計画だ。KLMのみの損失は12億ユーロとなっている。


KLM 全ての長距離フライトを停止か?
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KLMオランダ航空は全ての長距離フライトを停止する可能性があると発表した。コロナウィルス規制強化で、オランダに入国する際の事前PCRテストを受ける義務が課せられたことで、大陸間を飛行するのが乗務員の負担を考えるとこのまま運行を続けるのは不可能だという。乗務員が飛行先の国でPCRテストを受け、それが陽性だった場合にはその国に滞留せねばならなくなるリスクがあるためだ。現在計画している飛行停止のフライトは、通常の乗客輸送だけでなく、貨物運輸にも適用される。

KLMは、大陸間のフライトだけでなく、一部の欧州内フライトも停止する計画だ。とくに夜間の飛行で飛行先の国で一泊せねばならない場合があるため、夜間のフライトは廃止される。このフライト停止がいつから実施されるかは不明だ。



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