KLMエア・フランス、中東系航空会社からシェアを奪回すべく新たな事業計画

KLM(オランダ)とエールフランス(フランス)が共同経営するKLM/エア・フランス社は、中東系の航空会社に奪われたシェアを取り戻すべく、新事業長期計画を打ち出すと発表した。
同社はライバルのルフトハンザと同様、格安でかつ新しい機材を提供するエミレーツ航空やトルコ航空などに乗客を大量に奪われている。これらの中東系航空会社は、これまでの欧州からドバイやイスタンブールへとハブを移している。

これに対抗するためKLMエア・フランスはコスト削減に励んできたが、格安航空会社トランサビア(KLMの子会社)の事業拡大に反対するエア・フランスによるストなどで、この削減計画は頓挫している。
そこで戦略を変更し、2020年までに10機の長距離用航空機を導入した新規子会社を設立、パイロットは自主的にエア・フランスから出向させるという計画を発表した。新航空会社のスタッフは長時間勤務が要求され、これによりコスト削減を狙う。この新規事業により、赤字線の黒字化や廃止された空路の再開が期待されている。

この事業計画によれば、2020年までに売上を280億ユーロへと増加させ、乗客数は現在の9000万人から1億人へと増える見込みである。