KLMの「ノーショー」方針、消費者組合が提訴

オランダの消費者組合(Consumentenbond)は、KLMが採る「ノーショー方針」が違法だとして裁判所に提訴した。「ノーショー方針」とは往路のフライトを逃した乗客が、帰路や他の乗り継ぎの便も自動的にキャンセルされるというもの。KLMはキャンセルした席を再度別途販売して2重に稼いでいる。

消費者組合はKLMの方針を不当であるだけでなく、乗客にとって財政的な負担となるとしている。航空券の価格には往復、乗り継ぎ、周遊などの要素が反映されている。このうちひとつの要素を逃すとすべてがキャンセルになるというのがこの「ノーショー方針」。「乗客がもし残りのフライト分を使用したい場合にはかなりの金額を払わねばならず、最高で3000ユーロが加算される。」と消費者連盟。同連盟は、この方針が無効となるよう裁判所に訴えている。

消費者組合のトップであるコンベエ氏は、「乗客は使わなかったフライト分は返金されない。それだけでなく航空会社は使用できなくなったフライトを再販するという金儲けに徹している。」とKLMの「おいしい」ビジネスモデルを非難している。

欧州他国の消費者組合も同時にこの「ノーショー方針」に反対している。KLM以外には、英国航空、エールフランス航空、スイス航空、エミレーツ、カタール航空、シンガポール航空そしてバージンエアに対して火の手が上がっている。