オランダとベルギーの大規模スーパー合併か

オランダ大手スーパー「アルバート・ハイン」などを傘下に収める「アホールド」社とベルギー大手の高級スーパー「デレーズ」(Delheize) が合併について話し合っていると週末にベルギー紙に報道され、両社の株価が急上昇している。話し合いがあったとことは本日12日両社が正式に公表した。

デレーズもアルバートハインと同様家族経営の会社で、1867年にシャルレロワで店舗を始めた。その後急速にワロン地方続いてフランダース地方で店舗を拡大し、半世紀で500店舗を構えるようになった。1957年にアメリカのスーパーマーケットというコンセプトを導入したのもデレーズがヨーロッパで最初。その後1962年にブラッセル株式市場で上場する。現在、ベルギー国内のほか、米国、ルーマニア、セルビア、ギリシア、インドネシアなどに3400店舗を経営している。売上の半分は米国市場から。

これに対しアホールドはオランダ最大の小売りチェーンで、アルバート・ハインのほか、ドラッグストアのETOS、酒店Gall&Gall、ネットショップBol.comなどが傘下にある。世界での売上のうち60%はStop&ShopやGiantなどの店舗を展開している米国が占めている。4年前にアホールドはベルギーでのスーパー展開を開始し、それからデレーズとは競合関係となる。

両社の大きな違いは価格と品揃いである。アルバート・ハインは廉価スーパーだが、デレーズは高級スーパー。前者が一般商品を中心に販売しているのに対し、デレーズはシャンパン、フォアグラ、ロブスターなどの高級食品が店舗に並んでいる。売上はアホールドが328億ユーロであるのに対しデレーズは214億ユーロ。利益は大きく違い、アホールドが6億ユーロと大きな利益率を示しているが、デレーズは8900万ユーロ(2014年)である。