難民政策でオランダの連立二党対立、政治危機に

オランダの連立政党である自由民主党(VVD)と労働党の間で難民政策をめぐり対立が続いており、政治危機に直面している。オランダの難民政策は裁判で難民認定を得られなかった難民申請者は強制送還することが基本となっている。ただ強制送還先が戦争など危険な状態にあったり経済的な理由でそのまま滞在許可なしに違法滞在をする人もいる。この数はオランダ国内で6万人に及ぶと見られている。

水曜日、欧州評議会はオランダに対し、難民申請が受けいれられなかった違法滞在者にも住居と食事は最低保障すべきだという判決を下した。この判決をめぐり両党が話し合いを続けている。労働党は違法滞在者にもシェルターのようなものを用意すべきだと主張しているのに対し、中道右派であるVVD党は違法滞在者は即刻強制送還すべきだとしている。