オランダ医師会「長すぎる治療を止めるよう」呼びかけ

「専門医の多くが治癒の見込みのない患者に対し不要な治療を施している。患者と死について話し合うよりも治療を選んでいる。」木曜日にオランダ医師会KNMGが医師、患者そして高齢者の団体と数ヶ月に及んで意見を交換した結果を発表した。KNMGによれば60%の専門医は必要以上に治療を続けている。死についての話し合いを医師のガイドラインにとりいれるべきであるとKNMG。医師は患者を治したいとあらゆる治療を試みる。治療法は進んでいるが必ずしもそれが適切であるとは限らない。

患者団体であるNPCFも今回のレポートの結果に満足している。「患者と医師はあらゆる可能性について話し合うべきで、その中には治療を止めるというオプションも含まれる。」
ただ医師にとって治療を止めるということはタブー視されておりなかなか難しい決断になりそうである。例えば心臓専門医がこれ以上の手術は無駄であると信じていても、同僚が負担の少ない手術法を勧めた場合には単純に断ることができない。高齢者医療を専門とするスレーツ教授はすでに6年前から不必要な治療継続を止めるよう呼びかけてきたが当時はまともに取り合ってもらえなかったという。しかし現在では生の質(クオリティ・オブ・ライフ)が問われるようになり、今回の治療中止のガイドラインという呼びかけが医師、患者そして高齢者に真摯に受け止めらるようになった。