大戦中ビルマ・タイ鉄道建設で犠牲となったオランダ人、政府に補償請求

第二次世界大戦中、泰緬鉄道(ビルマ・タイ鉄道)が旧日本軍によって建設されたが、ビルマ人やマレーシア人のみならずビルマを植民地としていたイギリスやインドネシアを統治し同地に居住していたオランダ人も強制労働者として建設に駆り出されていた。死の鉄道と言われたこの鉄道建設で伝染病や栄養失調などにより十万人が命を落としたと言われている。最も多くの死者を出したのはビルマ人(ミャンマー)だが、オランダ人も17000人の捕虜のうち約3000人が亡くなっている。

旧インドネシア名誉回復タスクフォース(TFIR)というオランダの団体によれば、これらの強制労働者は政府から補償金も受け取っていないと補償を要求してきた。これに対しオランダ政府は戦後この泰緬鉄道をタイに売却した際の売却金を被害者に分配しているとしている。1954年に政府は犠牲者向けに新聞公告を出しひとりあたり60ギルダーが支払っている。しかしながらTFIRによれば実際にこの公告に反応し補償金を受け取った人は一握りに過ぎず多くは何の補償も受けずに亡くなっている。現在約200人の生存者が補償を求め訴訟を行っている。