アムステルダム市当局、売春婦の自営を促す

アムステルダム市は売春婦の自営を推進する意向である。まず実現が可能かについて調査を行うが、同時に5軒の建物のオーナーになってくれる人あるいは企業を探している。オーナーはこの建物内で売春婦が自営で安心して業務を営むことを保障しなければならない。これにより売春婦が自活し独立できることを推進したいと市当局。
現在売春婦の多くがいわゆるポン引きや業者に搾取されているが、彼等を排除するというのがこの計画の目的でもある。売春業界を犯罪から遠ざけクリーンなものにし、売春婦の労働条件を改善する。市はここ数年売春業界における人身売買や搾取といった問題を解決することに取り組んできた。

また売春婦たち自身も自営を望んでいる人が多い。アムステルダムの福祉団体HVO-Queridoは、売春婦が自分の「飾り窓」を営業できるための準備を手助けするという。5つの建物はいわゆる飾り窓地区にあり、19ヶ所の「飾り窓」で50人の性産業従事者が働くことができる。5軒はかつて性産業界を仕切っていたシャールス・ヘールツが所有していたが、2007年に公営不動産会社が買い取っている。市は信頼できるオーナーを探しているが、これが見つからない場合には市当局がオーナーとなる可能性もある。

性産業従事者団体である「プラウド」はこの市の計画を歓迎しており、自営業になることで理想的な労働条件を獲得し地位向上につながると語っている。