アムステルダムの「飾り窓廃止反対」売春婦デモ

アムステルダム市が計画してるいわゆる「飾り窓」(売春婦が窓の中で売春を行う場所)の閉鎖に反対し、木曜日夜数百人の売春婦や支援者がこれに反対するデモ行進を行った。飾り窓が立ち並ぶレッド・ライト地区にある旧教会広場から市役所まで行進し、ファン・デル・ラーン市長に閉鎖計画中止を請願した。売春婦の多くはプライバシー保護のため仮面をかぶってデモに参加している。

「プロジェクト1012」と呼ばれるこの飾り窓閉鎖計画は、売春にまつわる犯罪や人身売買などをなくすのが目的だという。オランダでは売春は合法で統制管理されている。アムステルダムでは500軒以上あった飾り窓のうちすでに115軒が閉鎖されブティックやギャラリーとトレンディな店に変わっている。計画では旧教会の周りにある80軒以上の飾り窓を閉鎖するという。今回のデモを組織した性産業従事者の利益を守る団体である「プラウド」は、閉鎖による売春婦失職を懸念し「閉鎖計画即刻廃止」を訴えている。

「性産業はオランダでは合法。売春婦も国で守られるべきで政治家には真摯に検討してほしい。我々の意見を全く聞かずに、社会ののけものとして扱われ飾り窓地域から追い出されてしまうのは許しがたい。」と代表者。請願書に対しアムステルダム市長(労働党)は、売春婦の仕事を自営業とみなし保険、ローン、デビットカード支払いなどの分野が扉を開放するよう働きかけていると前向きな姿勢を示している。