自殺剤Xで172以上が死亡

113自殺防止協会とオランダ保健所GGDの調査によれば、2015年から2022年までの間に少なくとも172名が自殺用の薬Xを利用し亡くなっている。この自殺剤Xを使用する人はここ数年増加している。2017年にはまだ数人だったが、2019年からは毎年30人以上を記録している。2021年にはその数はピークとなり50人が亡くなっている。

113自殺防止協会は、自殺を幇助するグループ「最後の意思Coöporatie Laatste Wil (CLW)」 のメンバーに対し大規模な訴訟を行っている。このグループは2018年から2021年にかけて、数百回分の薬物Xを提供したと言われている。検察庁は月曜日、容疑者6人に対して最長2年半の懲役を求刑している。

CLWは、薬物Xが人道的な死につながるという立場で無料で入手できるようにすることを望んでいるという。しかしCLWの考え方に反対し批判する人たちは、これに疑問を抱き、たとえば人が死ぬまでに何時間もかかることがあるとその酷さを主張している。さらに、衝動的に命を絶ちたいと思う弱い立場の人々の手にこの薬が渡ることも懸念している。

113協会によれば、このX剤はあらゆる年齢層で使用されたという。最も多かったのが70歳以上で全体の40%を占めた。また報告書に記載されている172件よりも多くの薬物Xによる自殺があったと推測している。医師が自殺を自然死と判断した場合には、この数は調査から除外されている。