100年前に締結された日蘭条約で日本人はオランダで労働許可不要?

オランダのメディアによれば、オランダと日本が1912年に結んだ条約の下、日本人はオランダで労働許可なしで働くことができる。この条約の存在に関しては以前から巷で噂されていたが、今回ロッテルダムの日本文化センター「松風館」の茶室建造で働いていた宮大工さんの労働許可をめぐる罰金問題で明るみに出た。2012年の建造当時、茶室建造は短期間にわたるものであるだけでなく、ヨーロッパ人にはできない日本独特の建築方法であるという見地から大工さんたちの労働許可は不要であると松風館は主張していた。ところが労働局はこれを違法とし6万ユーロの罰金を課した。これを不服とした松風館は裁判に持ち込んだがこの際に弁護にあたったオランダ人弁護士は100年前の日蘭の条約を取り出し、勝利を勝ち取ったのである。この条約はいわゆる最恵国待遇条約で、オランダ人も日本人もお互いの国で自由に滞在し仕事をする権利があるというもの。

このような最恵国待遇条約は植民地時代によく交わされたもので、通商上大変役に立っていた。オランダにとっての最恵国待遇国はスイスで条約は1875年に結ばれている。
さてこの条約を盾にオランダ人が日本で自由に働けるかというと話はそう簡単ではないらしい。日本の移民政策の壁は高い、とオランダメディア。

1912年締結の条約