ベルギー、ドエルの原発事故はテロ目的の破壊行為の可能性

今年の8月にベルギー東部にある原子力発電所ドエル第4基で事故が起きたが、ベルギー脅威分析機関OCADの発表によればこの事故はテロを目的とした破壊工作であった可能性が高いという。事故当時はテロの可能性は排除されていたがその後連邦政府主導の綿密な捜査が行われ、今回の結果発表となった。
8月にこの発電所に6万5000リットルもの石油が撒かれタービンに大きな被害を与えた。その後この原発は修理のため稼働停止となったが約3000万ユーロの修繕費がかかっている。さらに発電所は必要な電力を他から搬入せねばならず実際のコストは1月に2700万ユーロと試算されている。これは今月初めに原発所有者であるエレクトラベル社が発表している。

ベルギーでは11月30日にもリエージュ付近にあるティアンジュの原発でも火災が起き発電を停止している。ベルギー労組によればはドエルとティハンゲに150の監視カメラを取り付けたりすべてのドアに磁気ロックキーを取り付け出入りを管理するなどの施策をとるという。
ひびなどの破損やこれらの事故で数カ所の原子力発電所が停止しているため、55%を原子力発電に頼っているベルギーでは電力供給が難しくなっており特に電力の使用がピークとなる冬には節電を余儀なくされる可能性が高い。