ベルギーに続きオランダでも原発事故に備えてヨウ素剤配布計画

ベルギー政府は原子力発電所の事故に備え、2017年にはすべての住民にヨウ素剤の配布計画である。28日ベルギーの健康保健省大臣のマギー・デ・ブロック氏が発表したもの。現時点では原子力発電所から20km以内に住む住民のみが、ヨウ素剤の配布を受けることができるが、今回の発表で配布地域は100km以内となり、事実上ベルギー全土に適用されることになった。

ベルギーには現在ドゥールとティアンジュに合計7基の原子力発電所があるが、老朽化が進みここ数ヶ月破損などの事故が多発している。さらにテロによる原発爆破事故への懸念もある。原子力災害時に放射性ヨウ素を吸入した場合、内部被曝により甲状腺癌、甲状腺機能低下症等の晩発的な障害のリスクを高める。ベルギー政府が配布計画の安定ヨウ素剤は、放射線障害の予防が可能であるという。

ベルギーと国境を接するオランダやドイツでも対策が練られている。オランダでは40歳までの子供と成人そして妊婦に優先的にヨウ素剤を配布予定。ドイツでは、問題が多いベルギーの原発の閉鎖を求めている。