渡り鳥がオランダの鳥インフルエンザ感染源か

オランダ・エコロジー研究所は、オランダの数カ所の養鶏場で発生した鳥インフルエンザの感染源を調査していたが、本日、鳥インフルエンザの変種ウィルスを2羽のヒドリガモの糞の中から発見した。「このヒドリガモが鳥インフルエンザに感染していることがわかったが、もっと多くの種類の渡り鳥も感染している可能性が高い」とロッテルダムのエラスムス医療センターのウィルス専門医が語った。「現在オランダの養鶏場に広まりつつある鳥インフルエンザの感染源はこの野生の鴨だけでないといえる。」

オランダの数カ所の養鶏場で発生した鳥インフルエンザはお互いが感染源にはなってはおらず、渡り鳥によってウィルスが運ばれてきた可能性が高いと、同研究所。渡り鳥のヒドリガモは農場付近に多くいるが、おそらく農業従事者がその糞がついた靴や長靴で養鶏場に入ったときにウィルスを運んだのではないかと見ている。

ただヒドリガモ自体がウィルスの感染源であるかどうかも不明である。鳥インフルエンザはアジアが発生地だがオランダにやってくるヒドリガモはアジアからではなく北スカンジナビアやロシアからやってくる。これらの地域でアジアからやってくる渡り鳥から感染したのではないかという可能性もある。
現在欧州で鳥インフルエンザ感染が確認されているのはオランダ、イギリス、ドイツの3国である。