オランダ大手ING銀行、業務自動化で1600人解雇

オランダの大手銀行ING銀行は今後3年間で1700人を解雇すると発表した。銀行業務のさらなる自動化で人員が必要でなくなるというのがその理由。現在ある支店261軒はほぼそのまま存続するが、「職務はアドバイス業務に集約する」とING銀行頭取のラルフ・ハメルス氏は語った。職を失うのはほとんどが本社の消費者向け銀行業務に関する部署、総務、コールセンター、ITといった部門である。

同銀行ではITシステムの最新化に2億ユーロ(約300億円)を費やしている。さらにこの自動化による人員解雇に対し今年第4四半期に3億2000ユーロの引当金を計上している。
ING銀行は他の銀行と同様コスト削減を最大課題としてきており、2011年と2012年で同銀行では数千人がリストラの対象となった。現在ING銀行の従業員数はオランダ国内で16000人、世界では53000人となっている。

消費者は銀行窓口には行かずにインターネットでほとんどの銀行業務をすますことができる時代になっている。そして、ネットバンキングがこれまで以上に信頼がおけ、明確でかつ容易くできることを望んでいる。このため窓口業務などは不必要となってきているのが現状である。
しかしながら労組はこの発表に衝撃を受けており、解雇対象従業員には行内で別の職につけるよう考慮すべきであると主張している。