アジア系レストランでの外国人雇用容易に

オランダのアジア系レストランでは労働・滞在許可がおりないための料理人不足に悩んでいたが、このたびいわゆる「中華鍋(Wok)合意」が政府との間に調停され解決の見通しがついた。この合意書は水曜日アッシャー社会省大臣により署名された。この調停で3,150人のアジア系料理人がオランダでの労働許可を得ることになる。その見返りとして、半年375人のオランダ人シェフがアジア系レストランで修行を受ける。

昨年だけで約100軒のアジア系(特に中華)レストランが料理人不足により閉店に追いやられている。これは中国などの本国からの料理人に対して労働許可が支給されないか延長がされないことが原因となっている。アジア系レストラン団体は長期に渡りこの労働許可問題に関し、労働局(UWV)移民局(IND)そして社会・雇用省と交渉してきたが、なかなか合意に達しなかった。アッシャー大臣の言によれば「アジア系レストランは現地から専門のシェフを招聘したがっているのはわかるが、オランダにも訓練すればアジア料理ができるコックはたくさんいるはず。完璧な北京ダックを調理するために北京から料理人を呼ぶ必要はない。」というのが政府側の言い分。

今回両者の歩み寄りにより、3150人の外国人シェフに労働許可が与えられ、同時にオランダ人シェフにアジア系料理を学ぶ機会が与えられることになったが、今後1年間にオランダ人シェフに修行させないレストランにはアジアからの料理人にビザ延長はされない。