オランダ、フィットネスクラブ激増で財政困難に

ここ数年オランダで急激に増えたフィットネスクラブは財政困難に陥っている。ラボ銀行によれば現在全土で約1650軒あるクラブのうち約半分は赤字。全人口1600万人のオランダでのフィットネス人口は300万人と最も人気のあるスポーツである。

超低価格のチェーンと高級なクラブはその中でも財政的にうまく行っている。しかし、小中規模で価格や質が満足の行くものでないクラブは運営困難な状況に陥っている。消費者は今回の不況でスポーツジムの会員権などへの支出に対し注意深くなっていると、ラボ銀行。毎年約3分の1の人が年間会員権をキャンセルしている。またスポーツジムの乱立も問題で、6,000人しか住民のいない村に2つの巨大なフィットネスクラブがあったりする。同銀行の予測によれば、おそらく15−20%が閉鎖に追いやられる。

オランダで最大のフィットネスクラブチェーンは「Basic-Fit」というチェーンで、毎日使用し放題で一ヶ月15.95ユーロと超廉価。このチェーンは今年の終わりには150店舗へと拡大する予定。もうひとつの超廉価チェーン「Fit for Free」もすでに61ヶ所に拠点がある。これとは逆に高級フィットネスチェーンである「David Lloyd」や「Sportcity 」なども営業は好調である。これらは託児所、レストラン、サウナなどが併設されており1ヶ月約50ユーロ。このほか好調なのは女性会員オンリーの「Curves」(オランダですでに56拠点)や、24時間営業の「Anytime Fitness 」(28拠点)などである。