ベルギー ブリュッセルのユダヤ博物館で発砲

5月24日の午後4時ごろ、ブリュッセルのユダヤ博物館で発砲事件が発生した。 現場で撃たれた3人はその場で死亡し、4人目の被害者は、病院に運ばれたが依然として危険な状態が続いている。

犠牲者のうちの2人は、ブリュッセルでの休暇を楽しんでいた50代のイスラエル人カップルだった。 その他の犠牲者は、この博物館のスタッフだった。

警察は土曜日の夜に男を拘留したが、この人物はすぐに釈放され、現在は目撃者とされている。 またこの博物館の担当者は、徹底したセキュリティの見直しを実施して行くと発表した。 ブリュッセル市長との会談の後、博物館とブリュッセル市は博物館のセキュリティーシステムを強化するためのグループを設置することを決定した。

銃を持った犯人は博物館内に走り込み、まず玄関でイスラエル人のカップルを襲撃しその後、受付で事務員とボランティアスタッフを撃った。

ユダヤ博物館のマネージャーは、 「これは我々の博物館にとって大きな悲劇であり、このような悲劇がここで起こるという事前の兆候は全くなかった」とジャーナリストに語った。

現在警察は、ブリュッセル市内で聞き取り調査を行っており、徒歩で逃走した犯人とみられる男の映像を入手するため、博物館外の防犯カメラの分析を行っている。

反ユダヤ的行為かどうか判断するのは時期尚早という意見もあるが、この事件の動機が人種差別とも考えられているため、ベルギーに住む約4万人のユダヤ人の間に大きな不安が広がっている。

この事件を受け、ユダヤ博物館は5月26日、月曜日は休館となるが、火曜日の正午には再オープンする。