オランダ人の75%は巨大食肉産業に反対
Trouw紙が行った「動物の状況」調査結果によれば、オランダ人は農村の工場化に対し嫌悪感を抱いていることがわかった。家畜が生まれてから食肉にされるまでベルトコンベアに乗った工業製品のように扱われている。工場のような巨大畜舎で飼育され、生きたまま海外に輸送されていく実態に非常に批判的である。
10,000羽以上の鶏、豚、仔牛などが巨大畜舎でぎゅう詰めになって飼育されていることは、動物愛護精神に反すると考えている人は4分の3もいる。また約同数の人が生きたままの動物の輸送に反対している。動物愛護党という政党が支持を得ているような国オランダでは、家畜が動物でなくモノとして扱われていることに嫌悪感を抱く人が多い。
しかし理想と現実の乖離は大きい。多くのオランダ人はプロフキップと呼ばれるホルモン剤と抗生物質を打たれ悲惨な状況で育てられているブロイラーチキンや大量生産の豚肉を、その廉価に惹かれ購入している。
1,300人を対象に行なったこの調査で、オランダ人のほとんどは動物愛護を唱えており、これに反する者は罰されるべきだと答えている。96%の人が動物虐待を見たら通報するという結果も出ている。しかし、オランダ人にとってペットと食肉用動物は別物らしく、その「偽善者」ぶりがこの調査で裏付けられた。