オランダの農業従事者、農薬による健康被害増

オランダの農家で働く人たちの血液に農薬に含まれる成分が多く含まれ、農家のハウスダストには144種の有害な農薬成分が見つかった。ヨーロッパの基準ではこれが規制することが難しい。複数の成分が身体にどのような影響を与えるのかを見極めるのが難しいからだ。研究者は、パーキンソン病やガンそして生殖能力の低下などが関係すると懸念している。

アデマ農業大臣が下院に農地に使う水の水質に関し書簡によれば、オランダの農地の42%が汚染されているという。窒素やリン酸塩などの肥料による汚染である。また農薬による汚染も進んでいるという結果がワーヘニンゲン大学がEUのために行った調査でも明らかにされていう。汚染は農地だけでなく農家そして人体にも広がっている。

農薬による汚染は、地域によって大きく異なる。ある場所では、毒性基準を千倍以上超えている。欧州食品安全機関 (EFSA) によると、ハウスダストに含まれる物質の 40% が「おそらくまたは確実に」発がん性である。さらに、薬物の 33% は内分泌かく乱物質であり、63% は生殖能力に影響を与えたり、胎児の異常につながる可能性があるという。またパーキンソン病も引き起こす可能性が高い。この病気は世界で急速に増加している脳疾患で、農薬の使用の増加と比例している。

2018 年、オランダ国立衛生研究所RIVM は地元住民の調査で果物の栽培と疾病の関連性を発見した。その 2 年後、保健評議会は、脳疾患のパーキンソン病、アルツハイマー病、および筋肉疾患の ALS との関連性を立証する国際的な研究を指摘している。

有機農法は化学農薬を使用しないが、農場はサプライチェーンや周辺の畑を通じて接触することもある。「輸入された大豆は汚染されている。また、船の船倉は、昆虫の被害から貨物を保護するために、非常に有毒なシペルメトリンで処理されている。」
別の学者は、農地の汚染は喘息、花粉症、多発性硬化症などの免疫疾患の増加との関連していると指摘している。
農地の汚染は間接的に消費者へも影響を与えていることは確かだ。