オランダでは週4日労働が普及

週4日労働がオランダで普通になりつつある。これまでの週5日労働を1日あるいは2日減らすという人が増えている。現在いわゆるパートタイマー(日本のパートとは違う)の数が460万人に増えていることも不思議ではない。オランダ人の平均労働時間は週に32.2時間でヨーロッパのどの国よりも短い。

「オランダは週3日あるいは4日労働の先駆者。すでに多くの人が雇用主と合意している。週4日労働というと新しいもののように聞こえるが、オランダでは普通のこと。」と雇用者協会のAWVN。ライデン大学のファン・フリート経済学教授も「オランダでは多くの従業員が週4日労働を選ぶことが可能だ。法的にもフレキシブル労働法(Wet Flixibel Werken)で保障されている。つまり誰もがこれを選べるのだが、給与が減るので躊躇する人が多いことも確かだ。」と述べている。

パートタイム労働といっても就業時間が短いだけで、雇用条件はフルタイムと同じ。女性のパートタイマーは多いが、オランダでは男性も他の欧州諸国と比べて多い。

英国で行った就業時間短縮実験によれば、40%の人がストレスが減り、70%がバーンアウト症状が軽減した。体も心も健康状態が改善されたという。

ファン・フリート教授によれば、「週4日労働で、身体的、精神的な状況が改善され、ワークライフ・バランスがよくなる。」という。また労組CNVも、4日労働で介護などの時間に有効に使えるとしている。また、4日労働でも公務員のように1日に9時間働くなどで5日分の労働をすることも可能だ。ただしこのやりかたがすべてのセクターで通用するわけではない。生産ラインや週末でも営業しているスーパーマーケットなどでは無理なことが多い。