なぜ私たちは流線形を美しいと感じるのか?

【東京美学倶楽部 欧州支部通信2】


自分が美しいと感じたものは果たして他の人もそう感じているのだろうか。


この世界は美しいとされるものが勝ち残るようにできています。しかし、美の感受は主観的なものであるのに、どうして分かち合い、そして競うことができるのでしょうか。


「美しさ」の普遍的な定義がないことには、共感することも、人や組織をまとめることもできません。何かのシンボルを見た時、そこには万人に共有できる普遍性が必要になります。一方で、デザイナーやモデルと呼ばれる人たちは何の基準を元に「美」を競っているのでしょうか。


今回は、「美はどうして主観的でありながら普遍性も併せ持つのか」、というお題について、流線形を例にして解説していきたいと思います。

流線形の秘密