オランダ地方選の結果。大都市では左派の緑の党と地方独自の党が躍進

21日行われたオランダの地方選(市議会議員選挙)は97%開票時点で、現政権を握る自由民主党(VVD)とキリスト教民主党(CDA)が合計で13%と最大の議席数を獲得している。今回の選挙で目立ったのは約3分の1が地方独自の党(ローカルな党)に投票している点だ。さらに、大都市ではオランダ全体とかなり違う傾向が目立っている。

たとえば、ユトレヒトでは左派の緑の党が4年前の9議席から12議席へと躍進し最大党となった。またアムステルダムでも3分の2回表時点で同党は6議席から10議席へと増加し最大党になっている。両市ではリベラルの民主66党(D66)が最大党だったが、今回の選挙では緑の党に大きく票を奪われた形となった。アムステルダムでは、左派の躍進が目立った一方で、反EUの反移民の右派政党である民主主義フォーラム党(FvD)が新規に3議席獲得した。

ロッテルダムでは地方党であるレーフバー・ロッテルダム党が45議席のうち11議席を獲得し最大党となった。同党は反移民を掲げる右派。
ハーグもローカルの党であるグループ・デ・モス党が9議席を獲得し最大党となった。党首のモス氏は極右PVV党の出身。一方左派の緑の党はハーグでも2議席から5議席へと躍進している。