夏の休暇旅行すでに大幅値上げ、それでもバカンスは外せない

オランダ人にとって最も大切なものの筆頭に上がるバケーション。すでに4人に1人は今年の夏の休暇旅行を予約済みだという。ただ予約済みの人は口を揃えてその値上がりに驚愕している。ホテルでの宿泊費が昨年の2倍になっているところも少なくないという。

旅行ブログを書いているファン・カンさんによれば、特にイタリアの値上がりが顕著だという。「昨年泊まったドロミテのホテルが100ユーロだったのが、今年は150から200ユーロへと上がっている。コロナ禍以前にはローマで60ユーロだったホテルが今年は最低でも130ユーロ」さらに、以前は朝食付きの値段が主流だったが、今年はほとんどが朝食は別だ。
宿泊費が高くなったのはホテルだけではない。キャンプ場も同様だ。昨年イタリアのガルダ湖でキャラバンを2週間レンタルした際に1700ユーロだったのが、今年は2400ユーロに値上がりしている。これはイタリアだけではなくオランダ国内でも同様で、1週間1000ユーロ以下は見つからないという。

オランダ自動車協会(ANWB)が2000人を対象に行なった調査によれば、昨今のインフレでバケーションを諦めるという人はほとんどいない。10人に9人は計画中。そして4人に1人はすでに予約済みだという。オランダ人の多くが12月と1月に夏休みのバケーションの予約をするというが、すでに予約はコロナ以前の水準に達している。

ANWBの調査では、半数はバケーションの行き先や宿泊がインフレに影響されていると答えており、さらに燃料費の値上げ(35%の人)や航空運賃(33%の人)もインフレの影響を受けている。行き先はこれまでより近め、休暇期間も短めに抑える傾向があるという。

さらに旅先でのレストランでの飲食も高くなっている。また航空運賃も昨年まではバリやコロンビア行きは500−600ユーロの格安航空券が買えたが、今年は格安でも800から1200ユーロ。そしてレンタカーも値上がりし、場所によっては昨年の2倍という価格。

それでもオランダ人は夏の休暇は絶対に外せない。1年間働いてきたご褒美としてのバケーションだからだ。ホテルに泊まれなければキャンプをするし、他で節約すればいい。それでも家にいるよりはましだとオランダ人は考えている。