国外出張復活、プライベートジェットも需要増加

コロナ禍の期間、出張旅行は激減しズームなどによるオンラインでのミーティングが主流となった。しかし今では、ビジネスでの航空機利用はコロナ以前の水準に近づいている。大企業はビジネスでの出張を半減させると発表しているが、中小企業では逆にこれが増加している。多くの国で入国制限が解除されているのも追い風となり、国外出張は増えている。

大企業は環境問題を考慮し、航空機による出張を制限している。「飛行機を利用するのは環境問題に取り組んでいない」ことの表れだと大企業。ビデオ会議で十分である事柄以外は出張はしない。とくにスキポール空港を含む欧州域内は、空港の混雑や航空機の欠便、遅延などで出張も楽ではない。これに対し「実際に顧客と会い、ワインを楽しみながら食事をすることで信頼を得る」という伝統的なビジネスを維持している企業(とくに中小)も少なくない。

空港の混雑を避け、プライベートジェットの利用が急増している。これにともない中古航空機市場も活性化。すでにコロナ前の2倍に膨らんでいる。さて利用価格だが、8人乗りのプライベートジェットでアムステルダム・ニューヨークを往復すると最低10万ユーロ。出発の15分前に空港に到着し、パスポートを提示し、数分以内に搭乗して飛行できるう。ひとり12500ユーロを払っても時間を節約したい利用者が多いようだ。

ビジネスの航空機利用増加を環境保護団体は非難している。グリーンピースは失望感を表明、なぜオンラインでできないのかと異を唱えている。