ウィルダース議員に対する被害届で警察署に行列

オランダ東部にあるナイメーヘン市では今朝数百人のモロッコ系オランダ人、そして市長や市議会議員が警察へ被害届を出すために行列した。被害届は先の市議会選挙で「オランダからモロッコ人を減らそう」という趣旨のスピーチを行った極右政治家PVV党のウィルダース氏に対するもの。被害届運動の先頭に立ったのは、市長を始めナイメーヘン大学の教職員たちである。呼びかけはフェイスブックを通して行われた。

「世の中には見てみないふりをできないことがある。ウィルダースのヘイトスピーチはまさにそれである。」と、ブルルス市長は群衆の前で演説し喝采を浴びた。さらにナイメーヘン大学のグループは検察に対し、今後全国的に被害届が出されるはずなので、何らかの措置をとるべき」と要求している。

これに対し、自由民主国民党(VVD、中道右派)のジュニア部門もウィルダース氏の発言を「最悪」だと評しているが、市議会や市長の行動には距離をおいており「市長や議員は自分たちの地位を利用している。」と批判。さらに言論の自由の尊重を強調、ナイメーヘンの市民全員がこの被害届に賛成しているわけではないことを強調した。