オランダ市議会選、現政権2党が後退し、民主66党(D66)が圧勝

昨日19日にオランダ全土で一斉に行われた市議会選で、現政権を担う自由民主国民党(VVD)と労働党(PvdA)が大きく後退し代わりにD66党が躍進した。自由民主党と労働党はとくにアムステルダム、ハーグ、ロッテルダムなどの都市で大敗している。進歩主義、社会自由主義、および急進的民主主義政党を標榜している「民主66党」(D66)は、今回の市議会選での最大の勝者で、アムステルダム、ユトレヒト、ハーグ、エンスヘーデ、フローニンゲン、ワーヘニンゲン、アメルスフォールト、ハーレム、ライデン、アペルドールン、ティルブルグなどの都市部で第一党となった。D66党はオランダ下院では150議席中12議席しか占めないマイナーな党である。このほか労働党が後退した代わりに、社会党(SP)が票を獲得している。

中道右派で現首相マーク・ルッテ氏が属する自由民主国民党(VVD)はこれまでの15%から12%へと後退したが、唯一アムステルフェーンとブレダで第一党の地位を保持した。
移民排斥を標榜する極右自由党(PVV)は、アルメールとハーグの2市で候補者を立てたが、支持者は減るもののアルメール市では第一党となった。同党党首ウィルダース氏は選挙前夜に「モロッコ人が多いのと少ないのとどっちを選ぶのだ?」という挑発的なスピーチを行い反感を買っていた。

今回の市議会選の投票率は過去最低の53.5%、4年前の54%を下回った。