エネルギー危機、電力供給会社最初の犠牲
収まるところを知らないエネルギー価格の高騰で、電力供給会社は危機に陥っている。電力とガスを供給するウェルコム・エナジー社は、消費者への供給ライセンスを失った。
同社は昨年も厳しい冬で電力とガスの消費が増え、財政危機に陥っていたが、今年も天然ガスの値上がりで苦境に直面した。このまま経営を続行するのは難しいという結論にいたり、ライセンスを返上することに決定したという。
現在9万人いるクライエントは、大手Eneco(エネコ)社の管理下に移る。エネコ社はウェルコムの顧客と新規に契約を結ぶが、料金はこれまでのものより高くなりそうだ。また、先払いした料金は戻ってこない可能性が高い。
先月から、コロナ危機回復後の世界的なエネルギー需要の高まりとロシアからの供給問題などで、ガス料金が急騰しており、上昇はまだ続いている。多くのエネルギー供給会社が、財政危機に直面しているが、すでに固定料金契約を結んでいる顧客にこれを転嫁することはできない。固定料金契約を結んでいない顧客はガスや電気料金の値上がりに直面するはずだ。