コロナ下でキャンピングカー、キャンパーが大人気。

オランダはもともと休暇をキャンプで過ごす人が多い国だが、この夏はこれまで以上に人気が高まっている。欧州最大のキャンピングカー・キャンパーの専門店であるオベリンク(Obelnk)は、62年前の設立以来これほど売れたのは初めてだと驚きを隠せない。2500平米あるこのキャンプショップ、すべてのキャンピングカーが売り切れて現在在庫ゼロである。販売に追いつかず、常に発注している状態だそうだ。

車両協会Bovagの統計によると、今年の前半だけで5400台のキャンピングカー(自動車で牽引する)が売れたという。これは昨年の35%増。キャンパー(それ自体が寝泊まりできる車両で最低でも5万ユーロ)も2041台と昨年比43%増である。

キャンプの人気上昇の背景には、コロナによる飛行機での旅行を避けたり、野外での生活への渇望などがある。また、これまではキャンピングカーで移動するのは老夫婦や小さな子どもがいる家族が中心だったが、20代から40代の新しいグループが参入してきているのも興味深い。旅行費用の節約がキャンプの利点だのひとつだったが、今では若い人向けにヨガ教室を開いたり、ミシュラン星シェフを招待して料理するなど、若くトレンドに敏感な人たちを惹きつけている。
売れているのはキャンピングカーだけでなく、キャンプ用品や登山靴なども同様だ。コロナで密室でのアクティビティが不可能になって以来、散歩やトレッキングをする人が急増したことも、このキャンプ人気の一因である。