ドイツやベルギーを襲った大洪水、オランダ南部でも被害
豪雨による川の氾濫で起きた大洪水で、ドイツでは81人が死亡1000人以上が行方不明となっている。ベルギーでもリエージュ付近で大洪水が発生し、少なくとも4人が亡くなっている。この洪水はドイツやベルギーに隣接するオランダのリンブルグ州の南部にも及び、大きな被害を出している。とくに、ルールモントやファルケンブルグでの被害は深刻である。
洪水はドイツのライン川沿岸、そしてこの支流であるマース川沿いのベルギーそしてオランダの南部を襲った。オランダでも床上浸水のみならず、車が流されるほどの高水位となり、住民や家畜が避難することになった。今朝3時には、マーストリヒトを流れるマース川の推移が最高位に達している。昨日まで深刻な洪水に見舞われていたベルギー国境に隣接する南リンブルグ州の水位は少しずつ下がるとともに、これが北部に移動している。マース川の水量は、通常の夏の水量の76倍に達しており、マーストリヒトの南のアイスデンでは、アムステルダム標準水位(NAP)を50メートル超えている。
被害額などはまだ算出されていないが、ルッテ首相は洪水による損失は国が補償すると発表している。
この豪雨は気候変動の結果だと言われている。また、ライン川やその支流の川の流れを、昔の曲がりくねったものからコンクリートで固めた真っ直ぐなものに変えてしまったことで、地中に水を貯めることが不可能になってしまったことも原因だ。