ウィーンとアムステルダムを結ぶ夜行列車復活
アムステルダムとオーストリアのウィーンを結ぶ夜行列車「ナイトジェット」が、24日夜20:13分、ウィーン中央駅を出発した。アムステルダム中央駅には25日10:43に到着する。この区間を夜行列車が運行するのは2010年以来初めて。ウィーンを出発した列車は、ニュルンベルク、フランクフルト、アーネム、ユトレヒトなどに停車し、アムステルダムに到着予定だ。
夜行列車の復活は、環境破壊の原因となっている航空機運行を少しでも減らすのが目的で、欧州全土でこの動きが広がりつつある。アムステルダムからウィーンへの運行では、航空機利用に比べて350キロの二酸化炭素排出が少なくなるという。10年前までは、オランダからミンスク、コペンハーゲン、ミラノなどを結ぶ夜行列車が運行していたが、飛行機代の値下がりや便利さで廃止となる線が相次いだ。しかし、オーストリア鉄道(ÖBB)が中心となり、夜行列車の復活が始まりつつある。 ÖBBは、ローマ、ハンブルグ、そしてベルリン行きの路線などに、巨額を投資している。今回のウィーン・アムステルダム線には、オランダ政府も670万ユーロ投資した。
夜行列車ようやくの復活だが、今のところドイツやオーストリアはコロナ規制でオレンジに指定されており、不要不急の渡航が禁止されている。特にドイツへ行く場合にはオンラインでの登録とPCR検査の陰性証明が必要となっている。