アムステルダム、外国人への大麻販売禁止を検討

オランダには「コーヒーショップ」と呼ばれる大麻を販売する店舗がある。ここではアルコールを提供しないことからコーヒーショップと呼ばれ、カフェやバーと区別されている。大麻を含むソフトドラッグの販売は量限定付きで許されているが、アムステルダムにはこれを求めた若者が海外から集まる。観光公害を防ぐため観光客を減らす政策をとっているアムステルダムでは、コーヒーショップでの外国人への販売を禁止したい意向である。アムステルダムのハルセマ市長は検察と警察と協力し、将来的にコーヒーショップではオランダ在住者のみの販売とする規制を制定する予定だ。

ここ20年間でアムステルダム市内のコーヒーショップの数は283軒から166軒へと減った。しかし、ソフトドラッグの販売高は増えている。ハルセマ市長によれば、この増加は大麻ツーリズムによるところが大きいという。昨年行われた調査によれば、レッドライト地区への訪問者の57%は、コーヒーショップ訪問を目的にしている。

外国人へのソフトドラッグの販売禁止は、マーストリヒトやテルヌーゼンなどの国境近くの自治体ですでに実施されており、ドラッグツーリストによる騒音や汚染などの被害が著しく減少したという。ハルセマ市長は住民へのソフトドラッグ販売を規制する意向は全くないとしている。調査によれば68軒から73軒のコーヒーショップで地元の需要を満たすのに十分であるらしい。この規制の実施時期はまだ決まっていない。まずは敷居を高くすることと、違法ディーラーによる裏での販売との関連の調査から始めるという。

参照記事