HEMA、ワニ柄子供服でラコステに敗訴

オランダの衣料・雑貨チェーン「HEMA」が販売している子ども用ワニ柄の服が、ロゴマークにワニを使っている「ラコステ」に訴えられた訴訟では磯が決定した。2018年末、ハーグの地裁ではHEMAの「ワニ柄」はそのまま使用できるという判決がおりたが、最高裁ではこの決定が覆された。HEMAは子ども用下着にワニ柄を使うのは禁止されただけでなく、ラコステが費やした訴訟費用3万1000ユーロも負担しなければならない。ただしHEMAは損害費用の支払いは免除されそうだ。HEMAは2018年にワニ柄の子供用下着を販売したが、数カ月後にラコステが訴訟を開始。その後販売は停止している。
このニュースの反応を見ると、ラコステのような大企業がちっとも似ていないワニ柄で訴訟を起こすなど大人げないというものが目立つ。ポロシャツにワニのワッペンをつけたのではなく、単なる子供の下着の絵柄である。

オランダの小売企業が商標権侵害で訴訟されたのはこれが初めてではない。以前にもHEMAはLevi'sのジーンズにも模倣品として訴訟をされ440万ユーロの罰金を支払っている。ジーンズの後ろのポケットがLevi'sのものとそっくりだというのが争点だった。またフランスの高級靴ブランド「ルブタン」とオランダの廉価靴チェーン、ファン・ヘイレン(VAN HAREN)が赤い靴底の靴の販売を巡り争っていたが、欧州司法裁判所は2018年、「ルブタン」が商標登録しているレッドソールは有効だと判断した。「ルブタン」は、ファン・ヘイレンが販売する赤い靴底の靴は商標権を侵害しているとして販売停止を求め、2012年に訴えを起こしていた。

ルブタンとファン・ハーレンのレッドソールをめぐる訴訟