2年前にオランダに上陸したデパート「ハドソンズ・ベイ」撤退に

経済紙FDは、2年前にオランダに上陸しデパートチェーンを展開した「ハドソンズベイ」が閉店すると報じている。詳細については関係者との話し合いがまだついていないため公表されていない。

FD紙はカナダの親会社であるハドソンズ・ベイ・カンパニー(HBC)の書簡をもとに記事を発表している。書簡には「HBCの株主はオランダの支店の財政状況が悪化をたどっているため2019年末で閉店を決めた。」と記されているという。

労組CNVはこの記事が発表される数日前にハドソンズベイのオランダ撤退を知らされており、約1400名の従業員の解雇が言い渡されている。

今年の6月に親会社のハドソンズ・ベイ・カンパニーは欧州における店舗を売却すると発表している。ドイツとベルギーの店舗はすでにオーストリアの投資会社シグナに売却された。シグナはオランダの拠点でも資本参加をしていたが、オランダの店舗を引き受ける気はないとし、現在では100%カナダの親会社の持ち分となっている。

現在オランダの各店舗で70%セールを展開しているが、閑古鳥が鳴いている。ブランド店を店内に入れるいわゆる「ショップインショップ」という形態をとるものの消費者にアピールするようなブランドが入っていないこと、高級店と廉価店のどちらかに集中というトレンドの中でどっちつかずの市場戦略をとっていたことなどが敗因と思われる。