オランダの特定の自治体で試験的「合法」大麻の栽培
オランダでは少量のマリファナの販売と購入は許可されているが、栽培は違法である。このためマリファナを販売するいわゆる「コーヒーショップ」は違法大麻を仕入れざる得ない。そしてこの違法大麻は往々にして犯罪組織が栽培や流通に絡んでいる。この犯罪組織による流通を防ぐため、オランダ政府は一部の自治体の自主的な大麻栽培を解禁することにした。これらの自治体では2012年から栽培と流通を行う計画だ。
この新プロジェクトに参加表明したのは、アルメール、アーネム、ブレダ、フローニンゲン、ヘールレン、ヘレフットスラウス、マーストリヒト、ナイメーヘン、ティルブルグそしてザーンスタットなど26市。委員会が今回の実験に申請した市町村に対しアドバイスを行う。
アムステルダム、ロッテルダム、ハーグ、ユトレヒトの大4都市はこのプロジェクトに参加表明を行っていない。市内のすべてのコーヒーショップがこの規定内で営業を行うのが難しいというのがその理由だ。
これに対しアーネム市は政府の計画に賛同している。「今回の実験的措置が成功すれば、違法な場所から入手した非合法ソフトドラッグを販売する必要がなくなる。」と手放しで歓迎している。
政府は、今回の実験的措置により犯罪組織からのマリファナ購入を断ち切ることができるとともに、医療用マリファナの使用についても研究を進める意向だ。また今回の実験に参加するコーヒーショップは、これまでの500グラムという在庫制限を超えた大量の在庫も確保できることになる。