オランダ不動産価格、2018年は市場最高に。今年は?
2018年もオランダの不動産価格は高騰し史上最高の価格を記録した。さらに売りに出た物件も数少ないという買い手にとっては大変な年だった。オランダ不動産協会(NVM)が9日に発表した統計によれば、2018年の平均販売価格は292,000ユーロ(約3800万円)。さらに売りに出してから販売されるまでの期間平均は40日と短い。また取引される不動産数も過去最低でオランダ全戸の1%と低かった。
さて不動産価格は昨年で天井に至ったのか、それとも高騰はまだ続くのか? アムステルダムの不動産協会会長ワイネン氏は「新築の建設が人口増加に追いつかない。」と高騰の理由をあげている。ABNアムロ銀行は8日不動産価格に関する報告書を発表、その中で2019年も6%上昇すると予想している。不動産不足に加え、低金利が続くというのがその理由だ。さらにオランダ経済の好調も続き、GDPそして所得も上昇すると見ており、不動産価格の下落は不動産協会も銀行もありえないとしている。
ただ外国人への賃貸用の高級物件の価格は下がる可能性がある。2000ユーロ以上の賃貸料を払える駐在員が減ってきているため、賃貸収入を見込んだ不動産購入が減ると見る向きもある。
しかしながら高い家賃を払うより不動産を購入する外国人従業員も増え、このグループと投資家が価格を競り上げていることも確かだ。