移民大国オランダ、2017年は史上最高を記録

2017年のオランダへの移民総数は23万5000人と過去最大を記録した。オランダは大戦後はインドネシアなどの植民地からの移住者、60年代からの南欧や中東からの労働者、そして近年の難民と、多くの移民を受け入れてきた移民大国である。中央統計局(CBS)によれば、オランダに住む人の8人に1人は国外で生まれている。

最近の移民の大半はシリアそしてエリトリアから戦火を逃れてやってきた難民とその家族である。またEU加盟国からのオランダでの仕事を求めてやってくる人や学生も大きく増加している。過去3年でEU加盟国からの労働移民は年間平均8万人と2004年の約2倍。2004年はEUの各国からの労働者をオランダで受け入れるようになった年である。当初はEU加盟に間もない東欧からの労働者が多かったが、最近では経済危機にあるギリシアやスペインからやてくる人が増大している。

キャリアや学業を海外で、という人はオランダにやってくる移住者だけではない。オランダから出ていくオランダ人も増えている。昨年にはこの数は15万4000人にのぼっている。オランダへの移民数からオランダからの移民数を引くと、年間8万人という人口増加という計算になる。この数はオランダ東部の市ヘンゲローの住民数に匹敵し、オランダの人口増加に貢献している。

中央統計局「2017年移民数過去最大」