元オリンピック水泳優勝者、200km水泳マラソンで250万ユーロ調達、ガン研究資金に

元オリンピック水泳優勝者であるマールテン・ファン・デル・ワイデンさんが、ガン撲滅基金への寄付金調達を目的に200km水泳マラソンに挑戦した。オランダの北部フリースラント地方では冬季に11の市町村を結ぶ運河でのスケートマラソン(Elfstedentocht)*が行われている。この全長約200kmのスケートマラソンコースを泳ぎ、寄付金を募るのが目的だ。ファン・デル・ワイデンさんは自身も元ガン患者であり、奇跡的な回復後水泳のキャリアを積んだ。レーウワールデン市をスタートにスネーク、ヒンダーローペン、フラネケーなどを巡りレーウワールデンに戻るコースだが、先週の土曜日に開始以来運河沿いは応援する人々で埋めつくされた。

ファン・デル・ワイデンさんは3日間不眠不休で泳ぎ続けたが、月曜日163km地点で気分が悪くなり、これ以上は命にかかわるとドクターストップがかかり水泳は中止となった。しかし、彼を応援する人がその意志を寄付金という形で表し、2,511,302ユーロ(約3億円)が集まった。この寄付金はガン撲滅基金に寄付されガン研究資金として使われる。

ファン・デル・ワイデンさんはオリンピック水泳選手引退後も、数々の講演や今回のような泳いでガン撲滅資金のための寄付を募るという活動を行っている。2004年にはアイゼル湖を横断した。さらに2017年にはイギリスとフランスの間(英仏海峡)を2度横断するという快挙を果たしている。

* スケートマラソン(Elfstedentocht)は、オランダの伝統的な行事で、フリースラント地方の11の市町村を運河伝いにスケートで回る競技。氷の厚さが15cm以上になると開催されるが、温暖化のせいで1997年以来開催されていない。

マールテン・ファン・デル・ワイデン