ミッフィーの作者ディック・ブルーナさん逝去
日本ではミッフィー(うさこちゃん)の名称で知られる絵本の原作者であるディック・ブルーナさんが17日89歳で亡くなった。死因は明らかにされていないが、睡眠中に安らかに亡くなったとオランダの出版社は発表している。
ユトレヒト生まれのブルーナ氏はイラストレータであるとともに絵本の作家でもあった。124冊の絵本を発表したほか、多くのポスターや本の表紙のイラストも手がけている。1960年代から世界中にウサギのミッフィー(オランダではナインチェ)は知られるようになったが、特に日本では大人気のキャラクターとなった。シンプルなイラストが日本のミニマリスティックな感覚にぴったり当てはまったのではないかと、オランダのメディアは分析している。ミッフィー本は50以上の言語に翻訳されており、世界で8500万部販売されている。
ブルーナ氏は1927年8月23日ユトレヒト市で生まれた。1955年に最初のミッフィー絵本を出版し、その後60年以上もの間、ミッフィーや絵本に登場する他のキャラクターは世界中で愛されてきた。ブルーナ氏は絵本の他にもユニセフ、世界エイズデー、赤十字などの慈善団体のためのポスターなども手がけてきた。
マーク・ルッテ首相は記者会見でディック・ブルーナ氏を称し「偉大な人、偉大なアーティスト」だったと褒め称えたほか、ユトレヒト市のヤン・ファン・ザンテン市長も「素晴らしい(オランダ文化の)大使を失った。」と追悼の意を表した。