英国EU離脱で、在英金融機関がオランダ移転計画。日系企業も?

NRC紙が報じるところによれば、多くの在英国企業がオランダへの移転を計画しているという。英国のEU離脱(Brexit)が実施されると、英国とEU間での交渉や取引は複雑かつ難しくなる可能性が高い。とくに1月にメイ英首相がEUの単一市場からの強行離脱の方針を表明後、在英企業の大陸移転計画は本格的になってきている。

現在、在英企業とオランダの金融市場局(AFM)、アムステルダム市、そしてロッテルダム市の間で交渉が積極的に行われていると同紙は伝えている。AFMの言葉を借りるなら「金融市場の再編成」が始まっているようだ。現時点ではオランダへの移転を実施した企業はまだないが、2年後の正式なEU離脱を前に、移転を公言する金融企業は出てきている。例えば、英国の金融大手HSBCは約1,000人をロンドンからパリに移動させると発表。スイスのUBS銀行も英国よりも、フランクフルトやマドリードでの拠点を強化するとしている。

昨年9月、オランダの経済紙フィナンシエール・ダハブラット紙は、三菱東京UFJグループとみずほ銀行のアムステルダム支店を拡大すると報じている。みずほ銀行は1月末にブルームバーグ金融ニュースのインタビューで、ロンドンの投資部門で働く約1000人を英国外へ移動させると述べている。移転先候補は、ダブリン、ルクセンブルグそしてアムステルダムだという。