イギリスがEUを離脱するとオランダの漁業に大打撃

現在オランダの漁船が捕獲する魚の過半数はイギリスの領海から来ている。イギリスが正式にEUを離脱すると、EU加盟国は現在のように自由にイギリスの海域で漁をすることができなくなる可能性が高い。オランダの漁業協会フィス・ネッド(VisNed)によれば、「イギリスのEUとくにオランダに対する圧力は日に日に高まっている。」という。さらに、オランダの漁船が使う「パルス漁業(電気によるショックで魚を気絶させる)」はイギリス領海では許可されなくなるという懸念もある。オランダの産業は英国のEU離脱ではほとんどマイナスの影響を受けないと試算されているが、漁業だけは別で、打撃は大きい。オランダ海洋法学会のエルフェリンク教授も「この問題は非常に複雑」だとし、政治的な問題に発展する可能性を示唆している。

オランダの漁船が捕獲しているニシン、鯖、ヒラメ、舌平目のほとんどはイギリス領海からのもの。イギリスの発表によれば、イギリス海域で捕獲される魚の58%がオランダなどの外国船によるものだという。