オランダの食品業界、グルメと健康ブームで小規模生産者や販売店が急増

最近のオランダの食品業界では、従業員5人以下の小さな工場で生産される(手作り)食品や飲料が人気を得ている。地ビール醸造所は5年で430%も増加している。

こうした小さな製造者は、フードフェスティバルに出店したり、工場で直売したり、ウェブサイトで販売している。近頃ではフードトラック、フリーランスのシェフ、地ビール製造者などは巷にあふれている。ABNAmro銀行の調査によれば、小規模食品製造会社の数は5年で45%増加し、現在3660社もある。これらの小規模食料生産業者に共通しているのは、美味しいものを作ろうという情熱にかられて始めていることだ。それに加え、消費者の健康志向が強まり、大量生産のものよりも、新鮮で美味しいものを求めるようになったことが、小さな食品業者を支えているようだ。スーパーマーケットを避けて、近所の小さな店で店員と会話しながら購入するほうが好きだという人も多い。

ジャムやスプレッドを作るイェスペルス・プロダクト(Yespers-producten)によれば砂糖が大量に入ったジャムよりも、無添加のものを選ぶ人も増えているなど、消費者の健康志向はさらに上昇している。これまでウェブサイトで販売していたが需要が伸びたので、最近ではスーパーマーケットにも卸している。
ただ最初は情熱から始めたこういった手作り食品企業も、生き残りにはマーケティング、新製品開発などが重要になってくる。