3月15日のオランダ総選挙。欧州の行方を決めると注目を集める

3月15日に行われる総選挙(下院)のポスターが街角に登場した。今回の総選挙は欧州で今年最初に行われるもので、世界の注目が集まっている。焦点は反移民、反EUを掲げる極右ウィルダース氏の率いる自由党(PVV)がどれだけ勢力を拡大するかだ。オランダに続きフランスの大統領選が4月と5月に行われるが、ここでも極右ルペン氏の国民戦線が支持を広げている。オランダの総選挙今後の欧州の行方を占う決定的な瞬間になるかもしれない。

現在150席に対し28政党が立候補している。18歳以上のオランダ市民が投票できる。(永住権を持っていても投票は不可)比例代表方式が適用され、議席が割り振られる。
2017年2月5日時点での世論調査の結果では、極右PPV党が32議席と最大、続いて中道右派の自由民主党(VVD)が23議席、緑の党17議席、キリスト教民主党16議席となっている。現連立政権を担う労働党は11議席と大きく後退した。政権は過半数以上議席を獲得しなければならないため、連立となるのは必須である。ルッテ首相(VVD)は、ウィルダース氏との連立はありえないと公言しているが、連立の調整に困難を極める場合にはこの公言も覆される可能性もないわけではない。