極右政治家ウィルダース氏「2016年の政治家」に選ばれる

今年最も話題となった極右政治家ウィルダース氏は「2016年の政治家」に選出された。テレビ番組「EenVandaag」が毎年4万人を対象に行ったアンケートで、約25%の人が移民排斥を唱える自由党(PVV)の党首ウィルダース氏を選んだ。ウィルダース氏は2010年、2013年、2015年にも「今年の政治家」に選ばれている。

ウィルダース氏が選ばれた背景には、移民・難民問題やEU問題に対する国民の不満がある。「多くの政治家が国会の中で討論を重ねているだけなのに対し、ウィルダース氏は行動に出ている。」と考える人が多いようだ。ウィルダース支持者は、同氏がオランダの政治を変えてくれると期待しているらしい。

ウィルダースに続く人気政治家は緑の党のクラーファー氏(全体の11%)と財務大臣のダイセルブルーム(同7%)。クラーファー氏はオランダの将来に対するビジョンがあると考える人が多いようだ。このほか、ルッテ首相や国会議長のカディシャ・アリブ氏(トルコ系女性)も人気だ。

同調査ではEUでの出来事で最も印象深かったことも投票させている。この結果、イギリスのEU離脱が2016年に最も政治的に重要な出来事だと答える人が多かった。続いて、オランダにおけるウクライナEU加盟に関する国民投票、そして1月に起きたブリュッセルでのテロ事件が国民にショックを与えた。