ルッテ首相、時期政権で「極右PPV党との連立は100%なし」と明言

オランダでは3月に総選挙が行われる。極右ポピュリストであるウィルダース氏の台頭は、米トランプ氏の当選以来世界でも注目を浴びている。現在の世論調査では150議席のうち、ウィルダースの率いる極右自由党(PPV)がトップの34議席、続いてルッテ首相の所属する自由民主党(VVD)党が24議席、キリスト教民主党15議席、D66党14議席、緑の党14議席という結果が出ている。政権を取るには議席を過半数取得せねばならないため、複数の党が連立するしかない。しかし最大の議席数を占める極右PPV党とともに連立政権を発足したいという党は皆無。さらにこれまで連立の可能性を明言していなかった自由民主党(VVD党)のルッテ首相も、昨夜日曜日「連立政権で極右の自由党(PPV)とは組む確率はゼロ」とテレビの政治討論番組で言及した。

また第3の党である左派「緑の党」の若い党首クラーフェル氏も、「どの党との連立も拒まないが、PVV党だけは別だ。」と別のテレビ番組で発言。ただ、緑の党がルッテ首相の自由民主党(VVD)と協力するとは政策の違いが大きすぎるため、これも考えられない。同様に社会党(SP)もルッテ政権との連立は避けたいと述べている。

いずれにせよ、3月の総選挙でウィルダースの極右政権が誕生する可能性はほぼないであろう。ただしPVV党の支持者がこの国で確立に増えていることは事実だ。