「環境や従業員に優しい世界の企業トップ10」にオランダ企業3社

2016年は近代史上最も暑い年だった。そして企業トップに対する破格の報酬が問題になった年でもある。環境問題そして労使問題について多くの問題が提示され、企業がいかに持続可能(Sustainable)な経営を行っているかが評価の基準のひとつとなってきた。先週ダボスで行われた世界経済フォーラムで、クリーンな資本主義を掲げる「コーポレート・ナイツ」が「世界の最も持続可能な企業100」を発表した。このリストのトップ10社にオランダ企業が3社ランクインしている。金融のINGグループ(5位)、フィリップス(7位)、そして化学のDSM(9位)が、環境と従業員に優しい会社だという。評価は、環境への配慮だけでなく、トップと従業員の給与の差がどれだけ少ないかなどが基準となっている。

しかし環境保護団体のグリーンピースは、フィリップスやDSMは自然環境への配慮に努力していることを認めているが、金融のINGグループは持続可能な企業とはいえないと批判している。いまだに、化石燃料へ投資を行っているし、ロシアの石油会社グンボルに貸付を行っている。たしかにINGグループの建築は環境に優しいが、企業そのものがクリーンな経営を行っているかは疑問だという。

このランキングで世界の最も持続可能な企業のトップはドイツのジーメンス。これにノルウェーの保険会社ストアブランド、米国のシスコ、デンマークのダンスク銀行が続く。日本企業は67位に武田製薬が登場している。

コーポレート・ナイツのリスト