2017年、オランダ経済展望

2016年の経済を牽引したと言っても過言ではない不動産市場だが、2017年はこのまま上昇が続くのだろうか。オランダ不動産組合(NVM)の会長によれば、さらに上昇する地域、すでに頭打ちになりそうな地区そして停滞する地域と明暗が分かれるという。ハーレム、デルフト、ユトレヒト、フローニンゲン、ライデン、ハーグ、ロッテルダムはオーバーヒート気味だが、まだ上昇の余裕はありそう。アムステルダムはその最たるもので、ほぼ供給がなくなりつつある。これに対し、フローニンゲン北東部や東リンブルグではほとんど取引がない。フリースランド、ドレンテ、ヘルダーランド、北ブラバンド州は停滞気味。最近は、職住接近を好む人が増えたため都市部の住宅需要はさらに上昇すると見られている。

2016年好調だったオランダ経済はやや成長が鈍ると見られている。オランダ大手ING銀行の経済部によれば2017年の成長率は1.6%としている。オランダ経済にとっての大きなリスクはいくつか挙げられるが、英国のEU離脱がその最たるものになりそうだ。英国はドイツに次ぎ、米国と並びオランダにとって3番目の貿易相手国である。この離脱によるオランダの輸出への打撃は大きい。

失業率は減少の一方だが、失職する代わりに個人事業主となり元の雇用者から仕事を得ている人も増えている。個人事業主(ZZP)と言えば聞こえはいいが、現実にはその社会保障や条件はよくない。とくに業種によっては価格競争が厳しくなり収入は下がる一方。例えばこれまで郵便配達員としてオランダ郵便会社で雇用されていた人たちが、個人事業主として輸送会社を始めているが、価格は下がる一方だという。ただしハイテクや特殊分野での個人事業主は拡張のチャンスは大きいと見られている。